2021.02.04
悩みを溜めすぎて『ぎっくり腰』
先日、こんなことがありました。
何日か前、仕事中に腰を捻ったときに「ぎっくり腰」になってしまったと
いうことである女性患者さんが治療をしに来てくれました。
問診の中で、痛みの原因だと考えられる要素を探しながら
少し時間をかけて、お話を伺っていました。
お話を聞いている内に、いくつか「ぎっくり腰」の原因として考えられる要素を
見つけることが出来たので、その旨を患者さんに説明し治療にとりかかりました。
動作確認なんかをしながら、少し会話も交えながら数分間治療をしていたら
突然!!その女性患者さんが「こんな体になってしまって、、自分が情けない!!」
そう言って泣き出してしまいました(´;ω;`)
なぜ、この方が泣いてしまったのか。
それは、体を痛めてしまったから!だけではないんです。
本当の理由は、今まで無理していた精神的な緊張の糸が切れてしまったからなんです。
実はこの患者さん、数か月前に職場を変えたばっかりだったんです。
人間誰でもそうだと思うんですが、新しい環境に入る!ということは、とても勇気がいるし
何よりも、早く周りになじめるように、そして仕事を早く覚えて周りの人に迷惑をかけないように!と
色んなことに気を遣うようになるので、精神が常に緊張状態となります。
その状態になってしまうと、いつもなら何でもないような仕事内容でも、
普段の2倍3倍以上の負担が肉体や精神にかかってしまいます。当然2倍3倍の疲れが溜まります。
そういうこともあって今回、遂に精神と肉体に対する負担が、かかりすぎたことで限界を超えてしまい
結果・・「ぎっくり腰」という、痛い症状を出すことで脳からの危険信号が送られたわけなんです。
患者さんが、涙を流し「情けない」と自分を責めたとき、
「自分を責める必要はないよ」、僕はこう言いました。
だって!そうじゃないですか!?
新しい環境になじむために、早く仕事を覚えられるために、一生懸命頑張って働いた結果
痛めてしまったんだから。むしろ自分を責めるんじゃなくて、ここまで無理して頑張ってきた
自分の身体を誉めてあげるべきだし、労ってあげるべきじゃないかと思うんです。
それに、自分を責めてしまう!という思考は、いわゆる「ネガティブ思考」になります。
「ネガティブ思考」になってしまうと、体の外側の治療をしても、肝心の内側(こころ)の部分が
前向きになっていなかったら治るはずのものも治らないし、たとえ痛みが取れたとしてもすぐに
再発してしまうリスクは高くなってしまいます。
どうすれば、早く治れる状態になるのか?僕が患者さんにしたアドバイスは
『これからは、周りの人の事を考えて仕事をするのではなく、自分のやるべきことを果たすことだけを考える。』
です。ごくごく当たり前の話しです。でもなかなかこれが出来ないんです。
なぜか、、、
人はどうしても、周りの人の事を考えます。もう少し突っ込んだ言い方をすると「周りの人の顔色を伺って」しまいます。
『自分のやるべきことを果たすだけ』
と言うと、自分の事しか考えていない!自己中心的!という印象をもたれがちなんです。
でも、この考え方って間違いで、「自分の仕事をしっかり果たす」ことで、結果的に周りの人たちに対して
貢献できるかたちになってるんです。
結果的に、周りの人への負担が軽減されて、迷惑をかけないで済むのであれば
自分のやるべきことに集中できるので、気分的に凄く楽じゃないですか??という話から
なので、まずはそのように考え方を変えていきましょう!と患者さんにはアドバイスをさせてもらいました。
(*周りの人に迷惑をかける、という思考に関しても言いたいことあるので、次回話します)
そんなカウンセリングをしながら、痛みを誘発させる原因になるであろう部分の治療をして
体と気持ちを軽くしてもらって、今回は帰ってもらいました。
次回の予約日までに、考え方を変えてきてもらうことが出来れば、次回の治療で「ぎっくり腰」の
症状は、ほぼほぼ解消できるようになると思うので、次回の来院が今から楽しみです(^^♪
あ!ちなみに今回の治療、ほとんどがカウンセリング(対話)で、手技は数分しただけです。
症状によっては手技なんてなくても痛みがとれたりするんです。(* ´艸`)